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【2025年】専門誌の特集で振り返る切削加工業界のトレンド

切削加工業界のトレンドを知りたいですか

この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
2025年に発売された切削加工業界の専門誌を調査し、中立的な立場としてまとめています。

本記事で切削加工業界の専門誌4誌「機械技術」「機械と工具」「ツールエンジニア」「生産財マーケティング」の特集をまとめ、トレンドを分析しています。
この記事を読むことで、2025年における切削加工業界のトレンドを確認することができます。

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専門誌の特集で振り返る切削加工業界のトレンド

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切削加工業界の専門誌として下記4誌について振り返り、トレンドを分析しました。

  • 機械技術
  • 機械と工具
  • ツールエンジニア
  • 生産財マーケティング


各専門誌の特徴については、「切削加工業界の専門誌 4媒体を徹底比較」で詳しく紹介しています。

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機械技術

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機械技術の媒体概要

「機械技術」の媒体概要は下記となっています。

出版日刊工業新聞社
創刊1953年
発行日毎月25日
*2025年5月号を最後に季刊(年4回発刊)に変更されました
発行部35,000部
WEBサイト専用ページ

機械技術の2025年特集

「機械技術」の2025年特集は下記となっています。

1月進化する工作機械 JIMTOF2024に見る最新技術動向
2月進化する切削工具とツーリング機器
3月いまさら聞けない!研削加工の素朴な疑問
4月どうする!?機械加工現場の技能教育
5月医療機器市場の可能性を考える
夏号収益力の高い現場づくりに役立つ5軸MC・自動化機器
秋号利益を最大化する旋削加工の最新技術
人と環境に優しい加工現場の環境負荷低減策
冬号

2025年の「機械技術」の特集テーマは、展示会に連動した内容が目立ちました。
1月と2月の特集テーマはJIMTOF2024、3月はGrinding Technology Japan2025、5月はMECT2025と連動しています。

2025年特有のトレンドは「機械技術」で確認できませんでしたが、業界の最新技術・動向を特集として多く扱っており、時代の流れを確認できる媒体であることがわかります。

  • 進化する工作機械 JIMTOF2024に見る最新技術動向(1月)
  • 進化する切削工具とツーリング機器(2月)
  • 医療機器市場の可能性を考える(5月)
  • 利益を最大化する旋削加工の最新技術(秋号)

「機械技術」で2025年最も衝撃的であったのが、毎月発行から季刊になったことです。
切削加工業界の技術系専門誌の中で「機械技術」は発行部数、SNSやWEBなどのIT活用が進んでいたため、紙媒体の厳しさが伝わってきます。


機械と工具

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機械と工具の媒体概要

「機械と工具」の媒体概要は下記となっています。

出版日本工業出版
テーマ生産加工技術を支える
創刊1957年(2010年の休刊を経て、2011年リニューアル創刊)
発行日毎月10日
発行部32,000部
WEBサイト専用ページ

機械と工具の2025年特集

「機械と工具」の2025年特集は下記となっています。

1月デジタル×生産革新 JIMTOF2024に見る最新技術と戦略
2月JIMTOF2024にみる注目技術
3月変貌する加工ニーズと、対応する研削加工技術
4月金型加工の新潮流 大型化・高品位化への対応
5月5軸加工を使いこなす
6月課題解決型 最新切削工具の新提案
7月海外工作機械のトレンドを探る
8月カーボンニュートラルに貢献する最新加工技術
9月SiC/GaNパワーエレクトロニクスを支える最新加工技術
10月特殊加工(放電加工、レーザー他)の最新技術動向
11月自動車部品製造の最新トピックス
12月現場のニーズに対応した最新切削工具

2025年の「機械と工具」の特集テーマは、展示会に連動した内容が目立ちました。
1月と2月の特集テーマはJIMTOF2024、3月はGrinding Technology Japan2025、4月はインターモールド2025と連動しています。

2025年特有のトレンドは「機械と工具」で確認できませんでしたが、業界の最新技術・動向を特集として多く扱っており、時代の流れを確認できる媒体であることがわかります。

  • デジタル×生産革新 JIMTOF2024に見る最新技術と戦略(1月)
  • JIMTOF2024にみる注目技術(2月)
  • 金型加工の新潮流 大型化・高品位化への対応(5月)
  • 課題解決型 最新切削工具の新提案(秋号)
  • 海外工作機械のトレンドを探る
  • カーボンニュートラルに貢献する最新加工技術
  • SiC/GaNパワーエレクトロニクスを支える最新加工技術
  • 特殊加工(放電加工、レーザー他)の最新技術動向
  • 自動車部品製造の最新トピックス
  • 現場のニーズに対応した最新切削工具

「機械と工具」は「機械技術」と同様に展示会に連動したテーマを扱い、業界の最新技術・動向を特集しています。
ただし、「機械と工具」は「機械技術」以上により業界の最新技術・動向に力を入れていることがわかります。


ツールエンジニア

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ツールエンジニアの媒体概要

「ツールエンジニア」の媒体概要は下記となっています。

出版大河出版
テーマTool Engineering & モノづくりの現場を伝える機械雑誌
創刊1959年
発行日毎月27日
WEBサイト専用ページ

ツールエンジニアの2025年特集

「ツールエンジニア」の2025年特集は下記となっています。

1月2025年さきがけの新モデル
2月工作機械を支える周辺機器
3月切削における高精度測定の重要性
4月金型技術を支える優秀製品
5月バリ取り作業の高効率化の最新動向
6月人手不足対策と生産自動化
7月研削加工の高精度化
8月機械加工における省電力・省エネ・省コスト
9月機械加工現場で活躍する計測機器
10月MECT2025 出展製品ガイド
11月輸入工具・機械の導入
12月難削材の切削加工

2025年の「ツールエンジニア」の特集テーマは、展示会に連動した内容が確認できました。
4月はインターモールド2025、10月はMECT205と連動しています。

2025年特有のトレンドは「ツールエンジニア」で確認できませんでした。


生産財マーケティング

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生産財マーケティングの媒体概要

「生産財マーケティング」の媒体概要は下記となっています。

出版ニュースダイジェスト社
テーマ設備材を中心とするR&D情報誌
創刊1964年
発行日毎月1日
発行部数17,000部(2015年実績)
WEBサイト専用ページ

生産財マーケティングの2025年特集

「生産財マーケティング」の2025年特集は下記となっています。

1月今年はこうなる2025 ~けん引役は自動化、DX、環境対応~
2月どう定着させる?Z世代 ~社員教育・労働環境をアップデートせよ~
3月攻略!インド14億人市場 ~工業化する世界一の人口大国~
4月今こそ「作り方改革」を ~知恵と技術で逆風に勝つ~
5月総合力を引き上げる 〜鍵は加工の前と後に〜
6月競争軸はデジタル技術へ ~決め手になるのはソフト機能~
7月プレス・板金加工の真価 ~人手不足、環境問題に挑む~
8月伸びる市場を見極めよ ~不確実な時代に立ち向かう~
9月医療を支える加工術 ~高度な要求に応える企業に学ぶ~
10月MECTで見つけよう ~最新技術がここに集結~
11月工具業界のネクストトレンド ~これから求められる要素とは~
12月ロボット、使いやすさ革命 ~下がる運用・導入のハードル~

「機械技術」「機械と工具」「ツールエンジニア」の3誌が技術系の専門誌であるのに対して、「生産財マーケティング」はマーケティングを中心とした専門誌であるため、特集のタイトルも他誌と大きく異なります。

2025年特有のトレンドは「生産財マーケティング」で確認できませんでしたが、切削加工業界でここ数年重要度が高まっている「自動化・DX・環境対応(1月)」「Z世代(2月)」「インド市場(3月)」を扱っています

専門誌の特集からわかる切削加工業界のトレンド

残念ながら、各誌の特集テーマから2025年特有のトレンドを確認することができませんでした。
4媒体すべてが切削加工業界の大型展示会に連動した特集テーマを設定していますが、それらも2025年特有のトレンドがあるわけではありません。

「生産財マーケティング」では、「自動化・DX・環境対応」「Z世代」「インド市場」の特集テーマを確認することができました。
これらのテーマは2020年頃から切削加工業界で確認されるようになり、ここ数年のトレンドといえます。

「機械技術」と「機械と工具」では、2025年特有のトレンドは確認できませんでしたが業界の最新技術・動向を扱った特集を確認できます。

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執筆者情報

hattori


本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。

私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。

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