MECT(MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN/メクト)について、基本情報と最新情報、前回との比較データをまとめて知りたいと困っていませんか。
この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
2015年からMECTに4回参加した経験をもとに本記事を執筆しました。
本記事では国内最大級の工作機械見本市「MECT」の基本情報、2023年最新の来場者数推移と来場者データ、切削関連の出展企業をまとめています。
この記事を読むことで、MECTに初めて参加する・久々に参加する方にとって、前回の開催結果と比較した情報を知ることができます。
MECTは国内最大級の工作機械見本市として新製品を見たり最新の情報が入手できる貴重な展示会で、新入社員・若手の方からベテランまで参加をオススメします。
MECTの基本から最新情報まで徹底解説
MECT(メクト)は「MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN」の頭文字で、メカトロテックジャパンとも呼ばれます。
1987年にスタートした国内最大級の工作機械見本市です。
国内ではJIMTOFに次いで規模の大きな、自動車産業の中心地である名古屋で開催される展示会です。
工作機械メーカーや切削工具メーカーが、このイベントに合わせて新製品を発表しています。
名古屋で開催されることから、作業着姿で参加される方が多いのもこの展示会の特徴です。
開催年と開催場所
MECTは、奇数年にポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催されています。
2023年は新第1展示館が初めて使用され、既存施設の第2展示館と第3展示館を含めた総展示面積は従来の34,000m2から6,000m2増え、40,000m2の最大規模で開催されます。
MECTが開催されない偶数年にJIMTOFが開催されています。
主催・運営・出展製品
MECTは株式会社ニュースダイジェスト社が主催で、運営もおこなっています。
ニュースダイジェスト社は、月刊生産財マーケティングを出版している会社として、ご存知の方が多いかと思います。
展示会と出版物が連動した企画力が、他の展示とは異なります。
共催には愛知県機械工具商業協同組合、後援には経済産業省、文部科学省、日本貿易振興機構(ジェトロ)名古屋貿易情報センター、愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所が、協賛には多くの団体が参加しています。
出展製品は下記となっています。
- 工作機械
- 鍛圧・板金加工機
- 射出成形機
- 3Dプリンター
- 機械工具
- のこ刃
- 切削工具
- 工作機器
- 測定機器
- 試験機器
- 研削砥石
- 研磨材
- 油圧・空圧・水圧機器
- 歯車・歯車装置
- 環境・安全対応機器装置
- CAD/CAM/CAE
- 制御装置・関連ソフトウエア
- 産業用ロボット
- 搬送装置
- 洗浄機械装置
- 品質管理・安全・試験認証機関
- 新素材
- マイクロマシン
- ナノテクノロジー関連
MECTの来場者数推移
MECTの来場者推移をまとめてみました。
WEB経由で入手できた最も古い来場者データが2003年だったため、2003年以降の来場者推移のグラフとなっております。
東日本大震災の2011年は来場者が減っていますが、2007年から2019年までは来場者数が90,000~94,000人で推移しています。
新型コロナウイルスの影響を受けていないMECT2019の来場者数合計は90,244人で、MECT2021は前回から来場者数が23.6%減った68,929人でした。
下記は2021年1月1日(金)~10月23日(土)の全国と愛知県の新型コロナウイルスの感染者状況をグラフにしたものです。
MECT2021が開催された2021年10月17日(日)~23日(土)1週間の全国の新型コロナウイルス感染者数は2021年の中でも特に少なく、べストなタイミングで開幕しました。
MECTの来場者データ
MECT2021の来場者データから、MECTの特徴を説明します。
MECT2021の来場目的
MECT2021の来場者に対して、来場目的を回答してもらった結果が上記グラフです。
「新製品情報・資料の収集」と「業界動向の調査」を目的に参加されている方が圧倒的に多いことがわかります。
MECT2021来場者の業種
MECT2021の来場者に対して、業種を回答してもらった結果が上記グラフです。
製造業に従事されている方が71.7%と圧倒的に多く、次いで「商社・代理店」が14.3%となっています。
MECT2021来場者の職種
MECT2021の来場者に対して、職種を回答してもらった結果が上記グラフです。
技術系(製造、生産技術、設計、研究・開発)だけでなく、「営業・販売」の方が「新製品情報・資料の収集」と「業界動向の調査」を目的に参加していることがわかります。
MECT2023について
キャッチコピーは「FEEL IT!工作機械の迫力をさあ、会場で。」です。
名称 | メカトロテックジャパン2023 MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN2023 (略称:MECT2023) |
会期 | 2023年10月18日(水)〜21日(土) |
開催時間 | 10:00~17:00(最終日は16:00まで) |
会場 | ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場) 新第1展示館・第2展示館・第3展示館 |
来場者数は70,000人と予測されています。
MECT2023出展メーカー
MECT2023に出展する工作機械メーカー(切削)、ツーリングメーカー、切削工具メーカーをまとめました。
工作機械メーカー(切削)
出展社名(五十音順) | 小間番号 |
アマダ | 1D39 |
岩間工業所 | 1B07 |
エグロ | 1A25 |
オーエム製作所 | 1D13 |
オークマ | 1D33 |
岡本工作機械製作所 | 1D08 |
北村製作所 | 1D06 |
キラ・コーポレーション | 1A30 |
ジェイテクト | 1D36 |
シチズンマシナリー | 1B13 |
芝浦機械 | 1A09 |
嶋田鉄工所 | 1C23 |
新日本工機 | 1C25 |
スギノマシン | 1A37 |
スター精密 | 1B27 |
西部電機 | 1D27 |
ソディック | 1B36 |
高松機械工業 | 1B34 |
TAKISAWA | 1A13 |
ツガミ | 1A38 |
DMG森精機 | 1C27 |
東洋精機工業 | 1A11 |
中村留精密工業 | 1C11 |
西島 | 1C07 |
ニデックオーケーケー | 1A17 |
ニデックマシンツール | 1A18 |
野村DS | 1B10 |
長谷川機械製作所 | 1A33 |
ファナック | 1A31 |
ブラザー工業 | 1D24 |
豊和工業 | 1A39 |
ホーコス | 1D31 |
牧野フライス製作所 | 1A16 |
松浦機械製作所 | 1A12 |
三井精機工業 | 1D38 |
三井ハイテック | 1C17 |
村田機械 | 1B08 |
安田工業 | 1A34 |
ヤマザキマザック | 1A41 |
碌々産業 | 1B26 |
ツーリングメーカー
出展社名(五十音順) | 小間番号 |
アルプスツール | 1A36 |
エヌティーツール | 2D10 |
MSTコーポレーション | 2C33 |
聖和精機 | 2D09 |
大昭和精機 | 2D08 |
戸田精機 | 2D25 |
日研工作所 | 2D18 |
ハイマージャパン | 2C30 |
ビーシーテック | 2D23 |
マンヨーツール | 2D20 |
ユキワ精工 | 2D17 |
切削工具メーカー
海外製品の日本代理店やオリジナル切削工具を扱う商社も含まれており、全ての会社がメーカーではありませんが、こちらの記事では全てメーカーと表現しております。
出展社名(五十音順) | 小間番号 |
旭商工 | 2A26 |
イスカルジャパン | 2A16 |
IZUSHI | 2C22 |
イワタツール | 2C08 |
宇都宮製作所 | 1A14 |
栄工舎 | 2D12 |
NTKカッティングツールズ | 2D02 |
エフ・ピー・ツール | 2C19 |
エムーゲ・フランケン | 2B06 |
オーエスジー | 2B28 |
岡﨑精工 | 2D15 |
兼房 | 2C11 |
Kamogawa | 2B01 |
京セラ | 2A35 |
グーリングジャパン | 2B09 |
グリーンツール | 2A13 |
Cominix | 2C24 |
コイズミツール | 2A34 |
サイトウ製作所 | 2C14 |
さくさく | 2A02 |
ジーネット | 3B20 |
ジーベックテクノロジー | 2D03 |
住友電気工業 | 2A17 |
曽根田工業 | 2A21 |
ダイジェット工業 | 2A23 |
大昭和精機 | 2D08 |
大洋ツール | 2B05 |
田野井製作所 | 2C10 |
タンガロイ | 2B26 |
中京 | 2C13 |
ツールドインターナショナル | 2B20 |
テグテックジャパン | 2A19 |
東鋼 | 2C31 |
日研工作所 | 2D18 |
日進工具 | 2B17 |
ノア | 2D19 |
ノガ・ウォーターズ | 2B18 |
ビーシーテック | 2D23 |
不二越 | 2D01 |
富士精工 | 2D16 |
フジBC技研 | 2C04 |
松岡カッター製作所 | 2A20 |
丸一切削工具 | 2D21 |
三菱マテリアル | 2A36 |
MOLDINO | 2A24 |
彌満和製作所 | 2C18 |
ユニオンツール | 2B16 |
ライノス | 2C17 |
菱高精機 | 2B27 |
X(旧Twitter)を運用しているメーカーのアカウント
MECT2023に出展する工作機械メーカー(切削)、ツーリングメーカー、切削工具メーカーのうち、X(旧Twitter)を運用している公式アカウントをまとめました。
(運用されていないアカウントは除く)
Xで出展内容やノベルティの情報を発信するアカウントが増えてきたため、気になる企業はフォローして最新情報を手に入れてみてはいかがでしょうか。
Xリストとして「MECT2023切削関連アカ」を公開しています。
このリストをフォローすることで下記リストの投稿のみを効率的に確認することができます。
工作機械メーカー(切削)のXアカウント
ツーリングメーカーのXアカウント
切削工具メーカーのXアカウント
海外製品の日本代理店やオリジナル切削工具を扱う商社も含まれており、全ての会社がメーカーではありませんが、こちらの記事では全てメーカーと表現しております。
出展社名(Xアカウント名) |
IZUSHI(HORN) |
イワタツール |
宇都宮製作所 |
エムーゲ・フランケン |
オーエスジー(OSG Corporation) |
京セラ(京セラ機械工具) |
コイズミツール |
さくさく |
ジーネット(ギガ・セレクション) |
住友電気工業(住友電工ハードメタル) |
曽根田工業 |
ダイジェット工業 |
タンガロイ |
日進工具 |
松岡カッター製作所 |
MOLDINO |
ユニオンツール |
MECT2023攻略ガイド 無料配布
MECT2023の視察(特に切削工具)に役立つガイドマップ「MECT2023攻略ガイド」を無料で提供しています。
資料のコンテンツは下記です。
- MECT2023の変化点
- 切削工具の最新技術
- 加工対象や目的ごとに最適化された切削工具
- ユーザー認知度ランキング(切削工具)
- ユーザー注目度ランキング(切削工具)
- 切削工具メーカーランキング
- 切削工具に求められていること
- MECT2023出展メーカーリスト(工作機械・ツーリング・切削工具)
- MECT2023出展メーカー Xアカウントリスト
下記の資料請求フォームより必要事項を記入いただいた方に、入力後1~3日以内に資料を個別でお送りさせていただきます。
終了しました
MECT2021について
MECT2021の開催概要は下記です。
名称 | メカトロテックジャパン2021 MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN2021 (略称:MECT2021) |
会期 | 2021年10月20日(水)〜23日(土) |
開催時間 | 10:00~17:00(最終日は16:00まで) |
会場 | ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場) 1号館・2号館・3号館 |
出展規模 | 426社・団体 1,795小間 |
来場者数 | 68,929人 |
MECT2021のブースの様子。お昼ごろに来場者数がピークになることが多いです。
MECT2021のセミナー会場の様子。事前予約が必要で、早くに満席になることがあります。
MECT2021の来場者データ
MECT2021の来場者数は下記です。
天候 | 来場者数 | |
10月20日 (水) | 晴れ | 14,255人 |
10月21日 (木) | 晴れ | 15,897人 |
10月22日 (金) | 晴れ | 23,675人 |
10月23日 (土) | 晴れ | 15,102人 |
合計 | 68,929人 |
金曜日の来場者数が多い傾向にあります。
以前は土曜日の来場者数も多かったのですが、働き方改革の影響もあってか減少傾向です。
MECTの基本から最新情報まで徹底解説まとめ
- 2023年は新第1展示館が初めて使用され、既存施設の第2展示館と第3展示館を含めた総展示面積は従来の34,000m2から6,000m2増え、40,000m2の最大規模で開催される
- MECTには「新製品情報・資料の収集」と「業界動向の調査」を目的に参加されている方が圧倒的に多い
- MECT来場者は製造業に従事されている方が71.7%と圧倒的に多く、次いで「商社・代理店」が14.3%
- MECT来場者は技術系(製造、生産技術、設計、研究・開発)だけでなく、「営業・販売」の方が「新製品情報・資料の収集」と「業界動向の調査」を目的して参加している
- 新型コロナウイルスの影響を受けていないMECT2019の来場者数合計は90,244人で、MECT2021は前回から来場者数が23.6%減った68,929人だった
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執筆者情報
本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。
私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。
タクミセンパイとして収集した最新情報をもとに、ここでしか読めない独自視点の記事や調査データを提供しています。
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