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ロボットマシニング(ロボット切削加工)の最新動向|RTJ2026現地レポート

ロボットマシニング(ロボット切削加工)の性能に関する最新情報を探していますか。
本記事ではROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2026の会場で確認できたロボットマシニングの最新動向として、スギノマシン・ファナック・トライエンジニアリングの展示内容を写真付きでまとめています。

この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
切削加工業界の最新技術・トレンドを調査し、中立的な立場としてまとめています。

この記事を読むことで、ロボットマシニングで実現できる加工内容と送り速度といった性能面の情報を知ることができます。

切削工具フェス2026 切削工具フェス2026

ロボットマシニング(ロボット切削加工)の最新動向|RTJ2026現地レポート

RTJ2026現地レポート


2026年6月11日(木)~6月13日(土)にAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催された「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2026(ロボットテクノロジージャパン2026,RTJ2026)」会場で確認できた「ロボットマシニング(ロボット切削加工)」の展示情報をまとめています。


ロボットマシニング(ロボット切削加工)とは

ロボットマシニングとは、産業用ロボットの先端にスピンドルユニットを取り付け、穴あけやフライスなどの切削加工を行う技術のことです。
2025年12月に東京で開催された「2025国際ロボット展」でもロボットマシニングは来場者の注目を集め、現在国内で研究開発・導入が進んでいます。

ロボットマシニングは長尺ワークや大型ワークの加工において導入メリットが大きい技術です。
門型マシニングセンタなどの大型工作機械と比較してロボットマシニングは投資コストと設置スペースを抑えることができ、自由度の高い加工ができることが特徴です。

一方で、ロボットマシニングは工作機械と比較して剛性が低いため、加工精度や加工速度が劣る点が挙げられますが、加工部位によっては十分な要求精度を達成できるなど適応可能な領域も存在します。


ロボットマシニング(ロボット切削加工)の注目ポイント

長尺ワークや大型ワークを加工するユーザーは、新規で導入する設備の選択肢として、工作機械とは異なる領域で真価を発揮するロボットマシニングに注目しています。

そして、RTJ2026の来場者が一番確認したかった内容は、「工作機械と比較して剛性の低いロボットで、どこまで切削加工できるのか」という点ではないでしょうか。

本記事では、RTJ2026におけるスギノマシン・ファナック・トライエンジニアリングの展示・実演について、ロボットマシニングで実現できる加工内容と加工速度などの性能情報を紹介しています。



スギノマシンの展示内容

ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてスギノマシンが展示したロボットマシニング(ロボット切削加工)


RTJ2026において、スギノマシンのブースでロボットマシニングの実演デモを見ることができました。

ロボットマシニングで実現できる加工内容と、性能の指標となる送り速度などの加工条件について、鉄およびアルミそれぞれの実演デモの情報をまとめています。

鉄(SS400)における加工内容と加工条件、および送り方法は下記の通りです。

加工内容回転数
(min-1)
切削速度(m/min)送り速度
(mm/min)
送り方法
Φ14ドリル2,27410068スピンドル
送り
M16×2.0タップ29815596スピンドル
送り
Φ10エンドミル
(横引き)
3,185100533ユニット走行
Φ10エンドミル
(ヘリカル)
4,1401301,366ユニット走行
+ロボット走行
ロボットマシニング実演デモの加工内容と加工条件(鉄)



アルミ(A5052)における加工内容と加工条件、および送り方法は下記の通りです。

加工内容回転数
(min-1)
切削速度(m/min)送り速度
(mm/min)
送り方法
Φ14ドリル4,393200219スピンドル
送り
M16×2.0タップ29915596スピンドル
送り
Φ80フライス7,9622,0001,672ロボット走行
ロボットマシニング実演デモの加工内容と加工条件(アルミ)




ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてスギノマシンが展示したロボットマシニング(ロボット切削加工)の構成


スギノマシンの「セルフィーダロボットマシニング」の構成として、ロボットマシニングユニット(SELFEEDER DUO Robot Edition)の他、多関節ロボット、ATC用マガジンなどがパネルで紹介されていました。


ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてスギノマシンブースで展示されたロボットマシニング用ドリル王決定戦


ロボットマシニングの穴あけに最適なドリルの紹介として、「ロボットマシニング用ドリル決定戦」の結果(ドリルと加工後のワーク)が展示されていました。
こちらでは、切削工具メーカー5社のドリルそれぞれの特徴を確認することができました。



ファナックの展示内容

ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてファナックが展示したロボットマシニング(ロボット切削加工)


RTJ2026において、ファナックのブースでロボットマシニングの実演デモを見ることができました。


ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてファナックが展示したロボットマシニング(ロボット切削加工)の構成


ファナックの「高剛性・高精度ロボットによる本格加工」の構成として、FANUC Robotの他、スピンドルユニット、ツール交換台などの情報がモニタで紹介されていました。


ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてファナックが展示した「高剛性・高精度ロボットによる本格加工」の特徴


ファナックの「高剛性・高精度ロボットによる本格加工」の特徴として、防塵・防滴に対応したM-810/190-20Bによって、従来のロボットでは難しかった鋳鉄のドライ加工が可能であることが紹介されていました。
さらに、大型部品(1.2m)でも多関節ロボットを用いることで加工設備をコンパクト化し、6軸ロボットによる多方向からのミーリング加工が可能である点もアピールされていました。


ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてファナックが展示した「高剛性・高精度ロボットによる本格加工」実演デモの加工条件


ファナックの「高剛性・高精度ロボットによる本格加工」として、ダクタイル鋳鉄(FCD450)に対してΦ50のフェイスミルを用いたドライ加工の実演が披露されました。

ロボットマシニングの性能の指標となる送り速度などの加工条件については下記の通りです。

主軸速度1,273rpm
送り速度480mm/min
切り込み1.0mm





トライエンジニアリングの展示内容

ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてトライエンジニアリングが展示したロボットマシニング(ロボット切削加工)


RTJ2026において、トライエンジニアリングのブースでロボットマシニングのエアカットを見ることができました。


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トライエンジニアリングの「ロボットマシニングシステム」には、ロボット加工用に自社開発した専用主軸モーターが使用されています。



ロボットマシニングに関連した展示

ロボットテクノロジージャパン2026(RTJ2026)のおいてファナックが展示した「ロボットとロボドリルによる加工」


ロボットマシニングではありませんが、「ロボット×切削加工」の展示としてファナックにおいて「ロボットとロボドリルによる加工」が紹介されていました。
固定した主軸に対してロボットが保持する被削材をアプローチさせて穴加工とタップ加工を実施し、精密加工をロボドリルで対応するといった連携方法が提案されていました。


画像
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固定した主軸とロボットを組み合わせることで工作機械とロボットが連携し、機内・機外でそれぞれが得意な切削加工を分担することも、加工効率を高める1つの選択肢です。


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ファナックにおける「ロボットとロボドリルによる加工」はトライエンジニアリングの出展製品で、イワタツールの低抵抗切削工具「ドリルミル」が使用されていました。

編集長コメント

「ロボットマシニング(ロボット切削加工)の最新動向|RTJ2026現地レポート」いかがでしたか。

「2025国際ロボット展」で来場者の注目を集めた技術の1つロボットマシニングについて、RTJ2026現地に行って展示を見た結果、来場者の注目度は高いと感じました。
Xで投稿した下記「ロボットマシニング」に関する投稿にもたくさんの反響がありました。



RTJ2026でスギノマシンとファナックの実演デモを見た方は、ロボットで可能な切削加工の認識を改めるような内容だったのではないでしょうか。
ロボットで可能な切削加工の領域は広がり、投資コストと設置スペースを抑え、自由度においてメリットを活かせる場が増えてくるのではと予想します。

ロボットマシニングが発展すると気になるのが、その加工に最適な切削工具です。
この新領域における切削工具の活躍が気になったため、今回会場に足を運び展示を見てきました。

タクミセンパイとスギノマシンで実施した企画「ロボットマシニング用ドリル王決定戦」では、ロボットマシニングに最適なドリルを競いました。
この企画はたくさんの方に注目いただき、ロボットでの穴あけにおける1つの答えを提供できたのではないかと思っています。

5軸加工機の普及に合わせて「バレル工具」が誕生したように、ロボットマシニングに適した工具が今後開発されてもおかしくないと考えます。
ロボットマシニングの発展にあわせて、新たな切削工具が誕生することをタクミセンパイとして楽しみにしています。

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執筆者情報

hattori


本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。

私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。

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