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タングステン高騰で進む切削工具のリサイクル|主要7社の対応まとめ

タングステン価格が1年で約9倍に高騰し、切削工具の調達リスクが急速に高まっています。
その影響で、切削工具メーカー各社は使用済み工具のリサイクル強化に本格的に動き始めました。

本記事では国内の切削工具メーカーにおける使用済み切削工具のリサイクル情報をまとめています。
この記事を読むことで、切削工具のリサイクルが進む背景を理解し、各切削工具メーカーにおけるリサイクル対象製品と受付方法を効率的に確認することができます。

この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。

切削工具フェス2026 切削工具フェス2026

タングステン高騰で進む切削工具のリサイクル

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タングステン鉱石の黒重石(鉄マンガン重石/ウォルフラマイト)


切削工具の70%以上で利用されている超硬工具は、材質の約90%がレアメタルのタングステンによって構成されています。
そして、タングステンの鉱石生産(採掘)の79%*、製錬品の75%*が中国であり、タングステンは地政学リスクの影響を受けやすい特徴をもっています。(*2018年のデータより)

タングステン価格の指標となるタングステン中間原料APT(パラタングステン酸アンモニウム)は、2026年3月末時点で、2025年1月との比較で約9倍*に上昇し、調達が課題になっています。(*日本特殊材料株式会社の月別APT価格より)
タングステンと超硬工具の関係性、タングステン価格の高騰理由について詳しくは「超硬工具の材料であるタングステンの課題」で紹介しています。

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タングステンの調達リスクが高まる中で、使用済み切削工具からタングステンを回収するリサイクルが注目されています。
そして、切削工具メーカー各社は使用済み切削工具をリサイクルする動きを強めています

本記事では、切削工具メーカー主要7社のリサイクル対象製品と受付方法をまとめています。

  1. オーエスジー
  2. 京セラ
  3. 住友電工ハードメタル
  4. ダイジェット工業
  5. タンガロイ
  6. 三菱マテリアル
  7. MOLDINO



オーエスジーの切削工具リサイクル情報

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対象製品超硬工具(エンドミル、ドリル、リーマ、チップ)
受付方法グループ会社:日本ハードメタル株式会社のお問合せフォームから
備考・超硬であればソリッド工具、チップの分別は不要
・多少の異材質工具が混入もOK(サーメット、セラミック、または鋼材シャンク付のものは選別)
・1回あたりの回収量:20kg~(送料は日本ハードメタルにて負担・宅配便等着払い)
・リサイクル料金:振り込みにて対応
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ




京セラの切削工具リサイクル情報

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対象製品・超硬品
・サーメット
・ハイス
受付方法取引販売店様にお問い合わせいただくか、詳細ページのフォームよりご連絡ください
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ




住友電工ハードメタルの切削工具リサイクル情報

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対象製品・超硬(インサート、ドリル、エンドミル、耐摩工具、ダイヤ/CBN、超硬スラッジ)
・ハイス( ソリッド品、シャンク付き)
・その他(サーメット、カットワイヤーなど)

*他社製品も対象
*セラミックス製品は対象外
*超硬スラッジは状態により対象外となる場合がございます
受付方法グループ会社 住友電工ツールネット(株)の営業所まで電話・メールにてお問合せください。
その後、お見積書と回収箱を送付し、引き取りとなります。

営業所情報
備考・品目別の分類をお願いしておりますが、分別が難しい場合はご相談ください
・使用済みインサートケースも回収可能です
・少量でも回収可能です
・リサイクル証明書の発行も可能です
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ




ダイジェット工業の切削工具リサイクル情報

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対象製品・インサート
・ドリル(ソリッド,ロウ付け)
・エンドミル(ソリッド,ロウ付け)
・耐摩耗工具(ケース付きも可)
その他超硬製品、スラッジは別途ご相談ください
受付方法最寄りの営業所へご連絡いただくか、HPよりお問い合わせください

国内営業所情報
お問い合わせ




タンガロイの切削工具リサイクル情報

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対象製品①超硬インサート(コーティングおよびノンコート品)
②超硬ソリッド工具(コーティングおよびノンコート品)
受付方法1.【お客様】買取申込みフォームよりお申込み 
2.【タンガロイ】回収缶お届け
3.【お客様】回収缶発送
4.【タンガロイ】分別・計量・見積
5.【お客様】価格確認・請求書発送
6.【タンガロイ】代金お支払い
備考分別不要です

*サーメット・セラミックインサート、ハイス工具、ろう付け工具が混ざっていても、超硬の割合が70%以上であれば、回収致します
*インサートケースおよび包装箱の買取りは行いませんが、混入は可能です
*回収は日本国内での対応に限らせていただきます。何卒ご了承ください
*買取単価は、市場動向により変動しますので、予めご了承下さい
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ




三菱マテリアルの切削工具リサイクル情報

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対象製品・以下およびコーティング品(メーカー不問)
タイプ1 超硬インサート(バラ用)*
タイプ2 超硬インサート(ケース入)*
タイプ3 超硬ソリッドドリル・エンドミル
タイプ4 サーメット、ハイスソリッドドリル・エンドミル(バラ、ケース入 混在可)**
・ロウ付け製品***(バイト・ドリル・エンドミル)
・ヘッド交換式エンドミル(ヘッドのみ)
・超硬防振ボーリングバー
・耐摩耗工具製品***

*ダイヤ・cBN付インサート回収可
**サーメット・ハイス製品のみの回収はご遠慮ください
***ロウ付け製品、耐摩耗工具は都度相談
受付方法・回収ご希望のお客様は、お近くの支店・営業所へご依頼ください
・ご依頼手続き完了次第、専用の「リサイクル回収BOX」を、無償にてお届けいたします
備考上記対象品毎の分別回収にご協力をお願いいたします
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ




MOLDINOの切削工具リサイクル情報

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対象製品・超硬エンドミル
・超硬インサート
・超硬シャンクなどのろう付け工具
・サーメット工具
・ハイス工具

*メーカー・形状・コーティングの有無は問いません
受付方法Webサイト内申し込みフォーム
備考各品目の分別のご協力をお願いいたします

*梱包箱の回収は行っておりません
*対象エリア:山口県、徳島県を除く日本国内
詳細ページリサイクルに関する詳細ページ



超硬工具スクラップのリサイクル促進に向けた選別・保管・処分に関するガイドライン改定

一般社団法人 日本機械工具工業会」は、製造工程等で発生する超硬工具スクラップを適切に回収し、国内において循環・再資源化する取組みの重要性が高まっていることを受け、「超硬工具スクラップのリサイクル促進に向けた選別・保管・処分に関するガイドライン」を2026年6月に改定しました。

このガイドラインは、超硬工具ユーザーにおける選別・保管・引渡しに関する基本的な考え方および推奨事項を整理したものであり、各事業者の自主的かつ合理的な判断を前提としつつ、リサイクルの円滑な実施および国内還流の促進に向けた参考として活用されることが目的とされています。

詳しくは日本機械工具工業会の公式サイトのニュース「超硬工具スクラップのリサイクルについて」で確認することができます。

リサイクル窓口事業者リスト

「超硬工具スクラップのリサイクル促進に向けた選別・保管・処分に関するガイドライン」に関連して、超硬工具スクラップの回収窓口となる事業者のうち、国内製造基盤への還流・活用に資する方針を有することを表明している事業者を整理した「リサイクル窓口事業者リスト」が公開されました。

今回紹介した主要7社以外の「リサイクル窓口事業者リスト」23社を下記にまとめました。

事業者名担当窓口
 アドバンストマテリアルジャパン株式会社 機能性材料部
 株式会社アライドマテリアル 資材部資材グループ
 株式会社イフ商会 営業部
 株式会社イワタツール 代表
 株式会社大阪鉛錫精錬所 超硬リサイクル事業部 営業G
 岡﨑精工株式会社 業務部
 株式会社小笠原金属 営業部
 株式会社共立合金製作所
 (エバーロイ商事株式会社)
 超硬営業部
 グーリングジャパン株式会社 本社工場
 グリーンツール株式会社 営業推進課
 サンアロイ工業株式会社 リサイクル部
 株式会社サンクト 営業部
 サンドビック株式会社 コンタクトセンター
 株式会社三和ダイヤモンド工業所 営業部
 株式会社トーカロイホールディングス
 (株式会社トーカロイ)
 営業本部
 日本新金属株式会社 物流調達室
 株式会社ノトアロイ 技術部
 阪和興業株式会社 特殊金属部
 冨士ダイス株式会社 新事業開発室
 マコトロイ工業株式会社 合金部
 瑞穂工業株式会社
 (九州瑞穂株式会社)
 事務部
 矢野金属株式会社 本社営業部
 株式会社YOKOSHIRO 超硬リサイクル事業部


編集長コメント

「タングステン高騰で進む切削工具のリサイクル|主要7社の対応まとめ」いかがでしたか。

タングステンが高騰し、調達リスクが高まる中で、使用済み切削工具を国内でリサイクルする動きが強まっています。
これまでも業界内でリサイクルの動きはありましたが、現在の状況を受け、各社これまで以上に力を入れていると感じます。

また、業界団体(日本機械工具工業会)もガイドラインを改定し、リサイクル強化の動きが確認できています。

タクミセンパイとしても、この機会にタングステンを国内循環させる仕組みと習慣を構築させ、リスクに強くなって欲しいと願っています。

切削工具ユーザーにおける影響については「タングステン高騰が引き起こす切削工具の納期遅延・価格上昇と製造現場への影響」の記事で公開していますので、あわせてご確認ください。

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執筆者情報

hattori


本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。

私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。

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