
切削工具と切削加工業界の情報を発信するポータルサイト「タクミセンパイ」をご覧いただきありがとうございます。
当サイトを運営する編集長の服部です。
本記事では、「バリの発生に困っている切削工具ランキング」について解説しています。
「切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に実施したアンケートより、バリの発生に困っている切削工具のランキング」を作成いたしました。
【記事の信頼性】
本記事を書いた私(服部)は2014年から切削加工業界に携わり、2020年から「タクミセンパイ」を運営しています。
工具メーカーで営業として500社以上の切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に訪問し、技術支援をさせていただきました。
また、マーケティングとして展示会とイベントの企画・運営、カタログとWEBサイトの大型リニューアルプロジェクト、ブランディングプロジェクトを経験しました。
営業とマーケティングの経験をもとに、切削加工業界で働く皆さまに向けて本記事を執筆しています。


バリの発生に困っている切削工具ランキング
株式会社ジーベックテクノロジーと共同で、「最もバリの発生に困っている切削工具について」アンケート調査を実施しました。(2021年11月実施)
切削工具の選択肢は下記14種で、1つの切削工具をアンケートで回答いただいています。
- フェイスミル
- エンドミル
- ボールエンドミル
- サイドカッター
- Tスロットカッター
- 面取りカッター
- ドリル
- リーマ
- ボーリング
- タップ
- スレッドミル
- 旋削加工用の内径・外径工具
- 旋削加工用の溝入れ・突切り工具
- 旋削加工用のねじ切り工具
88名の切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に回答いただいたアンケートの結果が下記となります。

バリの発生に困っている切削工具のTOP5は下記となりました。
1位:ドリル(33票)
2位:エンドミル(14票)
3位:旋削加工用のねじ切り工具(8票)
4位:タップ(7票)
5位:面取りカッター(6票)
バリの発生に困っている切削工具TOP5について考察していきます。
1位:ドリル

88名のうち33名(38%)が「ドリル」と回答され、ダントツの1位でした。
バリが出にくいドリルは多くのメーカーから販売されていますし、ドリルのバリを取る手法も複数あり、1位はないと予想していましたが、この結果には驚きました。
2位:エンドミル

エンドミルは様々な加工が可能であり、バリが複数のエッジに複雑に発生することから、バリに困っている切削工具の2位になったと考えられます。
3位・4位:ねじ切り工具

3位の「旋削加工用のねじ切り工具」と4位の「タップ」は、いずれも「ねじ」のバリですが、困っている方が多いことがわかりました。
ねじのバリを取る手法はまだ選択肢が少ないため、今後新しい手法の登場を期待したいところです。
5位:面取りカッター

株式会社ジーベックテクノロジーの面取りカッターに関するインタビューより、面取りカッターを使う理由として、半数を超える60%のユーザーが「バリを取るため」というデータがあります。

さらに、80%以上のユーザーが面取り後に再びバリ取りを行っているというデータがあります。

バリ取りをするために面取りをして、そのカエリバリ(2次バリ)に困っているユーザが多くいるということが、今回のアンケートでもわかりました。
編集長コメント
「バリの発生に困っている切削工具ランキング」いかがでしたか。
タクミセンパイは「切削工具の情報サイト」ですが、切削工具とバリは切っても切り離せない存在であるため、バリ取りも重要なテーマとして扱っています。
アンケートでバリ取りに困っている切削工具の順位が明確になったため、この結果を受けて今後コンテンツを作成していきたいと思います。
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