切削工具と切削工具メーカーに対する切削工具ユーザーの声を知りたくても、参考となる情報が存在せず困っていませんか。
この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
中立的な立場としてアンケートを設計し、調査を実施しました。
本記事では「切削工具メーカーに求める要素として最も重視しているもの」と「切削工具の製品力・サービス力・ブランド力で最も重視しているもの」について調査した内容をまとめています。
この記事を読むことで、切削工具ユーザーが切削工具と切削工具メーカーに何を求めているかがわかり、工具選定や戦略の参考になります。
アンケート調査の結果、切削工具メーカーに最も求めていることは「製品力」であり、製品力のうち「性能」を、具体的には「工具が長寿命」を重視していることがわかりました。
切削工具と切削工具メーカーに対するユーザーの声2023
「切削工具」についてtwitterで下記4つのアンケート調査を実施しました。
(調査期間:2023年1月11日(水)~13日(金))
- 切削工具メーカーに求める要素として最も重視しているもの
- 切削工具の「製品力」で最も重視しているもの
- 切削工具の「性能」で最も重視しているもの
- 切削工具メーカーの「サービス力」で最も重視しているもの
切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)を対象としてアンケートをお願いしておりますが、twitterでは回答者のプロフィールを確認できないため、参考情報として考えていただければと思います。
切削工具メーカーに求める要素として最も重視しているもの
切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に対して、切削工具メーカーに求める要素として最も重視しているものとして、下記3つの選択肢から1つを選んでいただきました。
- 製品力
- サービス力
- ブランド力
30人が回答したtwitterのアンケート結果が下記となります。
切削工具メーカーに求められるのは「製品力」が66.7%で1位となりました。
具体的な製品力について詳しくは、次のアンケートで確認しています。
切削工具の「製品力」で最も重視しているもの
切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に対して、切削工具の「製品力」で最も重視しているものとして、下記4つの選択肢から1つを選んでいただきました。
- 性能
- 品質
- コストパフォーマンス
- ラインアップ
17人が回答したtwitterのアンケート結果が下記となります。
コストパフォーマンスという表現に複数の要素が含まれていると気付き、再度下記4つの選択肢から1つを選んでいただきました。
- 性能
- 品質
- 価格
- ラインナップ
27人が回答したtwitterのアンケート結果が下記となります。
切削工具の製品力に求められるのは「性能」が48.1%で1位となりました。
切削工具メーカーに求められるのは「製品力」であり、その中でも「性能」が最も重視されていることがわかりました。
切削工具の「性能」で最も重視しているもの
切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に対して、切削工具の「性能」で最も重視しているものとして、下記4つの選択肢から1つを選んでいただきました。
- 高速加工ができる
- 高精度加工ができる
- 工具が長寿命
- 加工面粗さの改善
20人が回答したtwitterのアンケート結果が下記となります。
切削工具の性能に求められるのは「工具が長寿命」が55%で1位となりました。
切削工具メーカーに求められるのは「製品力」であり、その中でも「性能」が最も重視されており、さらにその中でも「工具が長寿命」が重視されていることがわかりました。
切削工具メーカーの「サービス力」で最も重視しているもの
切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に対して、切削工具メーカーの「サービス力」で最も重視しているものとして、下記4つの選択肢から1つを選んでいただきました。
- 納期
- 相談対応レベル
- 相談対応スピード
- 提供コンテンツ
twitterのアンケート結果が下記となります。
切削工具メーカーのサービス力に求められるのは「納期」が43.8%で1位となりました。
切削工具メーカーが考える「良い工具」
日本産機新聞2021年2月20日号の「特集 良い工具」において、切削工具メーカーが考える「良い工具」の条件が紹介されていました。
詳しくは「日本産機新聞の特集「良い工具」が熱い」で紹介しています。
切削工具メーカーの「良い工具」の条件を私なりに5つに分類した結果が下記となります。
- 顧客にとって最適な工具であること
- ある分野においてトップの性能を発揮できる工具であること
- 安心して選択できる工具であること
- 機械工具販売店にとって売りやすい工具であること
- (汎用工具において)なんでもできる工具であること
切削工具メーカーの「良い工具」の条件にtwitterアンケート結果をあわせることで、「良くて売れる工具」を開発できるのではと考えます。
編集長コメント
「twitterアンケートで調査した切削工具・切削工具メーカーに求められること」いかがでしたか。
切削工具メーカーに求められるのは「製品力」で、その中でも「性能」が最も重視されており、さらにその中でも「工具が長寿命」が重視されていることがわかりました。
長寿命であることは必達条件であり、さらに特徴がある切削工具がユーザーに響くと考えられます。
今回のアンケート結果から考えれば、「工具が長寿命 > 高精度加工ができる > 加工面粗さが改善 > 高速加工ができる」の優先度で、複数達成した切削工具をユーザーは求めていることになります。
切削工具メーカーのサービス力に求められるものとして「納期」が1位となりました。
ラインナップが多い切削工具ですが、即納が可能になるように、常に在庫を最適化する取り組みが切削工具メーカーに求められています。
関連記事
執筆者情報
本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。
私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。
タクミセンパイとして収集した最新情報をもとに、ここでしか読めない独自視点の記事や調査データを提供しています。
中立的な立場として発信する情報は、読者から「信頼できる」と高い評価を得ています。
メールマガジンのご案内
タクミセンパイでは月に1回メールマガジンを配信しております。
お届けする内容としては下記になります。
・切削工具・切削加工業界の新着オリジナル記事
・切削工具・切削加工業界のオススメ記事
・イベント情報
・会員優先のキャンペーン・イベント情報
ご興味のある方は「メールマガジンのご案内」ページをご確認ください。
会員登録は無料でいつでも退会可能です。