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【ビジネスモデルを理解】切削工具と化粧品の共通点

ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
「切削工具の情報サイト タクミセンパイ」を運営する、編集長の服部です。

本記事では、「切削工具と化粧品の共通点」について解説しています。
「切削工具と化粧品の共通点からビジネスモデルを理解し、取りうるべきマーケティング戦略」について理解が深まる記事を目指して執筆しました。

【記事の信頼性】
本記事を書いた私は、2014年から切削加工業界に携わり、2020年から「切削工具の情報サイト タクミセンパイ」を運営しています。

工具メーカーで営業として500社以上の切削加工ユーザーに訪問し、技術支援をさせていただきました。
また、マーケティングとして展示会とイベントの企画・運営、カタログとWEBサイトの大型リニューアルプロジェクト、ブランディングプロジェクトを経験しました。

営業とマーケティングの経験をもとに、切削加工業界で働く皆さまに向けて本記事を執筆しています。

切削工具と化粧品の共通点

切削工具のマーケティングを考える上で、参考になる他業界の商品はないかと考えた時に、化粧品と共通点が多いことに気づきました。

化粧品との共通点から、切削工具のビジネスモデルを把握し、取るべきマーケティング戦略を考えることができるのではないか思い、考察しました。

切削工具メーカー、切削工具を販売する機械工具販売店の営業・マーケティングの役に立てばと思っています。

切削工具と化粧品の6つの共通点をそれぞれ説明していきます。

  • 勝手に売れる製品ではない
  • 製品だけでなくブランドが重要
  • ユーザー評価が重要
  • 使い方が重要
  • サンプルを配る
  • 消耗品である

1. 勝手に売れる製品ではない

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切削工具と化粧品の製品の特徴として、「勝手に売れる製品ではない」という共通点があります。

もちろん世の中のほとんどの製品やサービスは、勝手に売れるものではありません。
ただ、切削工具と化粧品は、高額なものから安価なものまで、そして昔からある定番品から新製品まで、見た目に違いがほとんどない製品が膨大なバリエーションで存在します。
そして、膨大なバリエーションを数十社以上が取り扱っており、選択肢が多い製品です。

そのため、ユーザーに対してマーケティングを実施し、企業と製品を認知してもらい、他社との差別化ポイントを伝えて買ってもらう必要があります。

認知度を向上させるための施策として、切削工具の場合は展示会や専門媒体で露出を増やし、化粧品の場合は芸能人を起用したCMや雑誌への露出を増やすなどが実施されています。

2. 製品だけでなくブランドが重要

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切削工具と化粧品の製品の特徴として、「製品だけでなくブランドが重要」という共通点があります。

「勝手に売れる製品ではない」とも関連しますが、他社と製品力・サービス力にほとんど差がなければ、最後はブランド力で選ばれる可能性が高いです。

化粧品においては、ブランドというキーワードに馴染みがあると思います。
ブランドと聞くと、百貨店の化粧品コーナーで販売していて、高級というようなイメージを持たれる方が多いと思います。
間違ってはいませんが、必ずしもブランド=高級品とは限りません。

ブランド力があれば付加価値で高く売ることができますが、納得感ある価格と品質をブランドの強みにしている会社もあります。

切削工具業界では、ブランドというキーワードが使われることはまだまだ少ないですが、重要であると考えます。

タクミセンパイでは切削工具の評価情報を掲載していますが、評価項目として製品力・サービス力だけでなく、ブランド力も指標の1つ(ブランド面の推奨度として掲載)としています。

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製品・サービス・ブランドのタクミセンパイにおける定義は下記となります。

  • 製品(性能・品質・コストパフォーマンス・ラインナップ)
  • サービス(納期・相談対応レベル・相談対応スピード・提供コンテンツ)
  • ブランド(ネーミング・メッセージ・デザイン・シンボル・イメージ・サウンド)


ブランド力を強めることができれば、「ドリルといったら○○メーカー」、「エンドミルといったら○○メーカー」という純粋想起を獲得することができ、多くのユーザーにファーストチョイスされるメーカーになれます

3. ユーザー評価が重要

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切削工具と化粧品の製品の特徴として、「ユーザー評価情報が重要」という共通点があります。

製品力・サービス力・ブランド力が高いことはもちろんですが、どんな人が使っていて、何に満足しているかの情報をユーザーは求めており、採用のための判断材料にしています。

化粧品では、芸能人やインフルエンサーの口コミが購買につながったり、@コスメというプラットフォームではユーザーが発信したレビュー情報が購入の検討に活用されています。

切削工具においても、大手〇〇会社が採用している、自動車部品の○○で採用されているという実績・事例がユーザーの採用判断の材料になります。
採用されている会社名やワークの写真を実績・事例としてそのまま公開することが業界構造上難しいので、少し内容を改変して発信されることが多いです。

タクミセンパイにおいても、切削工具の採用理由を業界ごとに掲載しており、ユーザーの参考情報として利用いただいています。

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4. 使い方が重要

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切削工具と化粧品の製品の特徴として、「使い方が重要」という共通点があります。

化粧品は製品が良くても、うまく化粧できないと(使えないと)、仕上がりにユーザーは満足せず、リピートしてくれません。
InstagramやTiktokにおいてメイク動画が再生数を稼いでいることから、使い方の重要性がわかると思います。
そして、化粧品は人の顔立ちや好み、年齢や肌質ごとに製品が変わるため、それぞれのターゲットに向けた使い方の情報が提供されています。

切削工具においても、ユーザーが使用する工作機械の種類・スペックは異なりますし、被削材の材質・形状のバリエーションは膨大です。
それぞれのユーザーに最適な製品と使い方に関する情報を提供することが重要です。

切削工具業界では、動画を使って加工スピードや切粉の出方を説明したり、Before・Afterの画像で仕上がりを説明することが多いです。
最近は見やすい・わかりやすい動画に見慣れているユーザーが多いので、見てもらうための動画クオリティが必須です。

5. サンプルを配る

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切削工具と化粧品の売り方の特徴として、「サンプルを配る」という共通点があります。

化粧品は雑誌の付録や店頭配布物で1回分のサンプルを配ることが多いです。
その理由として、製品の違いがわかりにくくバリエーションが多いということもありますが、使ってみないと肌質や好みにあうかを確認できない性質があるからです。
また、化粧品ではお手頃な値段に設定したお試しセットを販売し、製品購入につなげるプロモーションが効果的とされています。

切削工具においては、チップなど安価なものをサンプルで提供するようなプロモーションがよく実施されています。

サンプルの配布は、違いがわかりにくい・伝えにくい製品において、相性の良いプロモーション手段と思います。

サンプル提供が当たり前になると、実施しないと顧客を奪われるという点があり、後戻りができないという欠点があります。
また、SDGsという観点では、使われないものを大量に提供して廃棄されてしまうのは良いとはいえないので、今後変わっていく可能性は高いです。

サンプルの提供は、本当に必要なユーザーに届ける仕組みを構築することが重要です。

6. 消耗品である

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切削工具と化粧品の売れ方の特徴として、「消耗品である」という共通点があります。

化粧品は自分にあっていることが確認でき、品質・価格に満足すると消耗品としてリピート購入されます。
消費量としては数か月で1点購入程度です。
他の商品に切り替えられないように定期的にパッケージをリニューアルしたり、ECサイトなどではリピート購入者に特典を与えるキャンペーンなどが実施されています。

切削工具はユーザーの目的を達成でき、品質・価格を満たす場合、消耗品としてリピート購入されます。
化粧品と違って、加工するワークの生産量によって月に数本から数十本使用されることもあります。

切削工具は定期的に数量が出る場合、特別割引が実施されることがあります。
切削工具は加工するワークが生産終了すると使われなくなるため、常にユーザーとコミュニケーションを取り、生産計画の最新情報を入手する必要があります

切削工具と化粧品で異なる点

切削工具と化粧品の共通点を6つ紹介しましたが、もちろん異なる点もあります。

異なる点の中で特に重要な2つのポイントを説明します。

BtoBとBtoC

マーケティングを考える上で、切削工具と化粧品の異なる点で気を付けなければならないのが、切削加工具はBtoBの製品、化粧品はBtoCの製品であることです。

化粧品の対象は女性で(最近は男性向けも増えていますが)、これはBtoCの個人向け製品です。
そのため、個人にアプローチできれば購入につながるため、SNSによる情報発信やインフルエンサーを活用することで効果が出ます。
また、個人の趣向が重要であるため、パッケージを工夫したり、有名なキャラクターとコラボすることで購買につなげることが可能です。

一方、切削工具は切削加工をするユーザーが購入するわけですが、これはBtoBの法人向け製品です。
ゆえに、購入を検討するは担当者だけでなく、採用を判断する他部門や上司、取引先の承認が必要なケースが多いです。

BtoBの製品である切削工具をスムーズに採用してもらうには、採用の判断に関わる全ての人をターゲットとして、企業・製品の認知度を向上させ、差別化ポイントをわかりやすく伝える必要があります。

ユーザー理解の難易度

化粧品は、男性か女性か(もしくはその他か)、年齢、肌質、好みなど、人に関する情報で製品を選び、使い方をサポートすれば売ることができます。

一方、切削工具を売るには、使用している工作機械(マシニングセンタ・旋盤など)、業界(自動車業界・航空機業界など)、被削材の材料(鉄・アルミなど)などの複合的な条件から製品を選ぶ必要があります。
つまり、切削工具の方がユーザーを理解して提案することの難易度が高いです。

編集長コメント

「切削工具と化粧品の共通点」、いかがでしたか。

6つの共通点を紹介しましたが、化粧品のビジネスモデルが参考にできそうです。

特に、切削工具メーカー、切削工具を販売する機械工具販売店の営業・マーケティングが、戦略や施策を考える上でビジネスモデルの理解が役立つのではと考えています。

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