MECT2021(MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN/メクト)の来場者数、新型コロナウイルスの影響、会場のレポートを前回との比較データとあわせて知りたいと困っていませんか。
この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
2015年からMECTに3回参加してきた視点と会場で感じたことから本記事を執筆しました。
本記事では国内最大級の工作機械見本市「MECT」の新型コロナウイルスの影響、来場者数データ、会場で感じたことをまとめています。
この記事を読むことで、前回との比較データとあわせてMECT2021の来場者数(開催実績)と会場の様子を知ることができます。
MECT2021の来場者数(重複なし)は2019年と比較して来場者数が23.6%減った68,929人であり、まだまだ新型コロナウイルスの影響が感じられました。
MECT2021来場者数と会場レポート
私が新型コロナウイルス発生前の2019年に参加した展示会は下記の3つです。
・インターモールド2019(2019年4月17~20日 / 東京ビックサイト 青海展示棟)
・MECT2019(2019年10月23~26日 / ポートメッセ名古屋)
・国際ロボット展2019(2019年12月18~21日 / 東京ビックサイト)
国際ロボット展2019から16か月、新型コロナウイルス発生後初めての展示会としてインターモールド2021(4月)に参加して現場で感じたことを書いています。
インターモールド2021から6ヶ月、新型コロナウイルス発生以降のリアル展示会として、最大規模で開催されたMECT2021に参加し、現場で感じたことを書きました。
2020年と2021年のイベントに対する影響
2020年
2020年の切削加工業界のイベントと新型コロナウイルス関連ニュースについてまとめました。
(2020年当時の状況は、「切削加工業界2020年振り返り」に詳しく記載しています。)
日付 | イベント・ニュース |
1/15 | 国内初の新型コロナウイルス感染者確認 |
2/28 | イベント自粛要請 |
4/7 | 7都府県に緊急事態宣言発令 |
4/15~18 | インターモールド2020中止 |
4/16 | 全国に緊急事態宣言発令(1回目) |
5/25 | 全国の緊急事態宣言解除(1回目) |
7/15~18 | インターモールド名古屋中止 |
10/5~16 | インターモールドオンライン開催 |
11/16~27 | JIMTOF Online開催 |
12/7~12 | JIMTOF2020中止 |
新型コロナウイルスの影響でインターモールド2020・名古屋、JIMTOF2020が中止となりました。
2021年
2021年切削加工業界のイベントと新型コロナウイルス関連ニュースについてまとめました。
日付 | イベント・ニュース |
1/8 | 緊急事態宣言発令(2回目) |
3/21 | 全国の緊急事態宣言解除(2回目) |
4/14~17 | インターモールド2021開催 |
4/25 | 緊急事態宣言発令(3回目) |
6/20 | 全国の緊急事態宣言解除(3回目) |
7/12 | 緊急事態宣言発令(4回目) |
9/30 | 全国の緊急事態宣言解除(4回目) |
10/20~23 | MECT2021開催 |
2回目の緊急事態宣言が解除されたタイミングでインターモールド2021が開催されました。
MECT2021開催時のコロナ
MECT2021は2021年10月20日(水)~23日(土)にポートメッセなごや(愛知県)で開催されています。
2021年1月1日(金)~10月23日(土)の全国と愛知県の新型コロナウイルスの感染者状況をグラフにしました。
感染者数の増減について、全国と愛知県でほぼ同じ動きをしています。
MECT2021開幕前日の10月19日(火)の新型コロナウイルス感染者数は全国が372名、愛知県が15名でした。
10月17日(日)~23日(土)1週間の全国の感染者数は、2021年で最も少なく(2021年10月25日時点で)、ベストなタイミングでの開催でした。
4回目の緊急事態宣言(2021年7月12日~9月30日)と、ワクチンの接種が進んだことなどが、感染者数の減少につながったと考えられます。(感染者減少の正確な理由は特定できていないようですが)
感染者数が全国的に減少していたため、これまで展示会の視察を控えていた方も、遠方から多く参加されたのではないでしょうか。
MECT2021について
名称 | メカトロテックジャパン2021 MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN2021 (略称:MECT2021) |
会期 | 2021年10月20日(水)〜23日(土) |
開催時間 | 10:00~17:00(最終日は16:00まで) |
会場 | ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場) 1号館・2号館・3号館 |
出展規模 | 426社・団体 1,795小間 |
来場者数 | 68,929人 |
MECT2021のブースの様子
MECT2021のセミナー会場の様子
MECT2021の来場者数データ
10月20日(水)~23日(土)に開催された、MECT2021の来場者数は下記です。
MECT2021来場者数 (MECT2019来場者数) | |
10月20日 (水) | 14,255人 (16,250人) |
10月21日 (木) | 15,897人 (19,948人) |
10月22日 (金) | 23,675人 (26,653人) |
10月23日 (土) | 15,102人 (27,393人) |
合計 | 68,929人 (90,244人) |
新型コロナウイルスの影響を受けていないMECT2019の来場者数合計は90,244人で、2021年は前回から来場者数が23.6%減った68,929人でした。
4月に東京で開催されたインターモールド2021が、2019年と比較して来場者数が74%減った結果と比べると、通常通りに戻ってきているように感じます。
また、MECT2019実績で海外の来場者は1,000名程度であるため、来場者の減少に海外はほとんど影響していないと考えられます。
例年通り、金曜日が最も来場者数が多いという結果でした。
土曜日の来場者数は他の曜日と比較して例年以上に少なく、前回から44.9%減少しています。
これまで土曜日はプライベートでの参加や、家族連れの参加が多い傾向にあったため、これらの層の参加が減少したのではと予測します。
新型コロナウイルスの感染予防策のために小間数が例年より1割少なく、かつ来場者数が前回から23.6%減ってることから、密を避けて最大規模で開催できたと考えられます。
新型コロナウイルスに対する取り組み
主催の取り組み
新型コロナウイルスの感染防止策がMECT2021の公式サイトに掲載されていました。
会場入口には複数人の体温を一斉に測定できる検温システムが設置され、警備員が来場者の体温に異常がないかモニターで確認する方法が採用されていました。
そのおかげで、1人ずつ検温する方法と比べてスムーズに入場することができました。
また、今回は事前来場登録推奨だったため、配られるホルダーに持参した入場証を差し込めば入場できるようになっており、比較的スムーズに人が流れているという印象でした。
会場に4時間ほどいましたが、出展者も来場者もマスクの装着を徹底しており、安心できる空間でした。
新型コロナウイルスの感染予防策としてスペースや通路を確保するため、小間数を例年より1割削減されていることもあり、安心して参加できる環境でした。
出展企業の取り組み
出展企業のブースについて、比較的ブース内の通路にゆとりがあり、人との接触を気にせず商談できるように工夫されていると感じました。
MECT2019では出展者やコンパニオンがブース前で声かけをして、カタログや手提げ袋、ノベルティなどを配布していましたが、ほとんど実施されていませんでした。
大型のバックはカタログや配布物を入れるのに便利で毎回重宝していましたが、エコの関連からも今後縮小していくかもしれません。
出展企業のブース前での声かけがほとんどなかったため、何をしている会社なのか、ブースの装飾や展示物から判断しなければならず、ブースのメッセージがこれまで以上に重要だなと感じました。
会場について
MECT2021の会場であるポートメッセなごやは、館内に元々座れるスペースが少ないのですが、新型コロナウイルスでソーシャルディスタンスを確保すると座れる人数が半分以下になるため、休憩しにくいと感じました。
ポートメッセなごやは現在改修が進んでおり、新第1展示館とコンベンション施設が2022年に完成予定です。
次回のMECT2023では新第1展示館とコンベンション施設が利用できる想定ですので、館内休憩エリアが増えるといいなと思っています。
MECT2021来場者数と会場レポートまとめ
- MECT2021が開催された10月20日(水)~23日(土)の新型コロナウイルスの感染者状況は、2021年で最も感染者数が少ない週で、ベストなタイミングでの開催となった
- 全国的にも感染者数が少なかったため、出張して参加した方も多かったと考えられる
- MECT2019では出展者やコンパニオンがブース前で声かけをして、カタログや手提げ袋、ノベルティなどを配布していたが、今回はほとんど実施されていなかった
- 出展者の呼び込みがなかったため、何をしている会社なのか、ブースの装飾や展示物から判断しなければならず、ブースのメッセージが今まで以上に重要であると感じた
- MECT2019の来場者数の合計は90,244人で、2021年は2019年と比較して23.6%減った68,929人だった
- 土曜日の来場者数は他の曜日と比較して例年以上に少なく、前回から44.9%減少。これまで土曜日はプライベートでの参加や、家族連れの参加が多い傾向にあったため、これらの層の参加が減少したのではと予測
- 新型コロナウイルスの感染予防策のために小間数が例年より1割少なく、かつ来場者数が前回から24%減ってることから、密を避けて最大規模で開催できたと考えた
- マスクをした状態で最低限の音量で商談は可能なので、ウィズコロナ時代においてもリアル展示会は対策すれば実現可能と感じた
編集長コメント
今回、リアルで参加しましたが、ウィズコロナ時代においてもリアル展示会は対策さえすれば問題なく開催できると感じました。
声を発するフェスや飲食のイベントと異なり、マスクをした状態で最低限の声量で商談は可能で、基本1対1なので安全だと思いました。
出展社としては、ブースに大きな文字で何をしている会社かわかるメッセージを書いたり、短い動画を音声付きで流すなど、声かけしなくてもブースに人が入ってくる仕組みが重要であるとわかってきました。
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執筆者情報
本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。
私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。
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