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切削工具の選定における10のチェックリスト

切削工具を新規採用・改善するためにメーカー・製品の選定を始めてみたものの、参考となる情報がなくて困っていませんか

この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。

本記事では切削工具の選定において役立つ10のチェックリストを紹介しています。
この記事を読むことで、切削工具の選定、比較・検討をスムーズに進めることができます

製品面、サービス面で要求を満たすメーカーの切削工具を選ぶことが重要です。

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切削工具の選定における10のチェックリスト

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切削工具は提供している企業の数は多く、製品数も膨大です。

切削工具メーカー100社一覧と主要26社紹介」の記事ではカタログ品として切削工具を販売してるメーカーを100社紹介していますが、特注で切削工具を製作している企業も含めるとその数は200社を越えます。

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そのため、切削工具メーカー・製品を選定すること、そして比較・検討することはかなり大変な業務です。

まずは「切削工具ユーザーが選ぶオススメの切削工具とは」の記事を参考に、切削工具メーカーの候補を絞り込むことをオススメします。
こちらの記事では切削工具ユーザーが選ぶオススメのメーカーを、切削工具の種類別にまとめています。

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そしてこの記事では、カタログ品から切削工具を選定し、比較・検討する上で役立つチェックリストを製品面から5つ、サービス面から5つ紹介しています。

10のチェックリストを切削工具選定の指標にしていただければと思います。

  1. ラインナップ
  2. 性能
  3. 品質
  4. コストパフォーマンス
  5. 作業性
  6. 提供コンテンツ
  7. 納期
  8. 導入サポート
  9. 相談対応レベル
  10. 相談対応スピード


製品面のチェックリスト

Milling,Tools,In,Cnc,Machine,Chop


切削工具メーカー・製品について、ラインナップ・性能・品質・コストパフォーマンス・作業性の5つのチェックリストを紹介します。

1.ラインナップ

まずは欲しい工具が提供されているか、必要な加工を実現するための必須条件です。

同じ加工ができる工具であっても、材質ごとにコーティング種を選べる選択肢があったり、工具長やシャンク径の選択肢が多ければ、より目的を達成しやすくなります。

2.性能

必要な工具が提供されていた場合、次は要求精度を達成できる性能や生産性の高さがあるかを確認する必要があります。

具体的には加工精度、加工時間、加工面粗さ、工具寿命、バリの出にくさなどです。

切削工具と切削工具メーカーに対するユーザーの声2023」の記事では、切削工具ユーザーが切削工具に求めるものを調査した内容を公開しています。
調査の結果、ユーザーは「製品力」の中でも「性能」を重視し、特に「工具が長寿命」であることを求めていることがわかっています。

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3.品質

求める性能を安定して発揮することができるのか、工具の精度(品質)も重要な指標です。

4.コストパフォーマンス

性能・品質と価格のバランスからコストパフォーマンスを判断します。

工具交換の頻度を少しでも短縮したい場合は寿命を重視するケースもあれば、加工数量が少ないので寿命が短くても数個の加工であれば精度が出る安い工具でも十分といったケースもあります。

5.作業性

スローアウェイチップの取り付けやすさ、調整のしやすさなどの作業性も重要な指標です。
近年の切削工具では、作業性を売りにした新製品も増えてきました。

機械を停める時間を短縮する上で、これら作業性やメンテナンスのしやすさも確認する必要があります。


サービス面のチェックリスト

Professional,Cutting,Tools,Used,For,Metalwork.,Multi-flute,Drill,,Broach,Bit,


切削工具メーカーについて、提供コンテンツ・納期・導入サポート相談対応レベル・相談対応スピードの5つのチェックリストを紹介します。

6.提供コンテンツ

工具を探しやすい環境をメーカーが提供しているか、切削工具の選定におけて重要な指標です。

切削工具の提供ラインナップは紙カタログの他、PDFカタログ、WEBカタログ、WEBサイト内の検索システム、アプリなどから探すことが可能です。
自分に合った見やすい・探しやすい媒体が提供されているか、会社で利用しやすい媒体かを確認しましょう。

切削工具のカタログ利用状況について調査した「切削工具のカタログ利用状況調査2024」の記事を公開していますので、同業者の利用状況を知りたい方は参考にしてみてください。

cutting-tool-catalog-research-2024-main



また、選定にあたって材質やサイクルタイムに応じた推奨加工条件、うまくいかなかった時の改善方法が公開されているかも、テストをする上で重要な情報です。

選定方法によっては、工具の3Dデータ・図面が提供されているかもポイントです。

その他にも、業界や被削材ごとの事例などの情報があると、自社の加工内容にあっているか参考にすることができます。

7.納期

欲しいと思った時に切削工具をすぐに入手できるかは重要な指標です。
工具販売店を通じた購入の他、ECサイトでの納期も確認しておくと万が一の時に役立つことがあります。

標準納期の他、直送対応の有無をメーカーに確認しておくことで、予定より工具の消費が早くなってしまった時にもスムーズに対応できます

切削工具と切削工具メーカーに対するユーザーの声2023」の調査結果では、ユーザーが切削工具メーカーのサービス力に求めているのは「納期」が圧倒的に高いことがわかっています。

8.導入サポート

新しい工具を使ってみたいと思っても、自社で購入・採用実績がないメーカーは購入ハードルが高いケースもあります。

そんな時、デモ機やサンプルがあると検討を進めやすくなります。
デモ機・サンプルの有無、利用の条件も確認しておきましょう。

また、問い合わせ方法(電話・メール・チャット)、営業時間を確認しておくことで、自分にあった相談が可能かを判断することができます。

9.相談対応レベル

カタログ類で推奨加工条件が提供されていますが、それだけでは目的の加工を達成するためには不十分な場合があります。

そんな時、加工内容に応じた最適な工具、最適な加工条件の提案をメーカーが提供してくれるか、切削工具メーカーを選定する上で重要な指標です。


10.相談対応スピード

切削工具の選定、比較・検討のスケジュールに応じて、スピード感のある相談対応をメーカーがしてくれるかは重要な指標です。

テスト中に上手くいかなかった場合にスピード対応してもらえれば、機械を停める時間を短縮することができるため、ユーザーは安心して選定を進めることができます。

編集長コメント

「切削工具の選定における10のチェックリスト」いかがでしたか。

切削工具の利用者(ユーザー)の声に関する情報は世の中にほとんど公開されておらず、タクミセンパイが独自に調査した内容を中心に本記事を執筆しました。

膨大にある切削工具から目的に合ったメーカー・製品を絞り込む際に、この記事が参考になれば嬉しいです。

折れないドリルを決めるという目的で「【特別企画】折れないドリルを決める切削工具試験」の記事を公開していますので、切削工具の比較・検討方法の1例として参考にしていただければと思います。

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執筆者情報

hattori


本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。

私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。

タクミセンパイとして収集した最新情報をもとに、ここでしか読めない独自視点の記事や調査データを提供しています。
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