切削工具を使う・売る立場として、ビジネスで役立つ情報を探していますか。
本記事では切削工具の概要の他、タクミセンパイが独自に提供するビジネスで役立つ切削工具の情報をまとめています。
この記事を書いた私は工具メーカーでの営業・マーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
この記事を読むことで、技術書・専門書・業界誌等には書いていない切削工具の情報を知ることができ、ビジネスをより深く理解することができます。
切削加工業界の新入社員にオススメの記事です。
切削工具とは

切削工具とは、工作機械に取付けて使用する工具のことです。
英語では「Cutting Tool」と表記します。
切削工具を使用した加工を、切削加工といいます。
切って削るという文字で構成されている通り、工具を押し付けることで対象物の表面を剥ぎ取るようにして削る加工方法です。
主に金属の加工に使われますが、樹脂やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)などにも利用されます。
下記11項目で、切削工具の技術的な情報だけでなく、ビジネス面について紹介します。
- 切削工具の種類と分類
- 切削工具の使用率
- 切削工具メーカーのランキング
- 切削工具の情報収集(展示会)
- 切削工具の情報収集(メディア)
- 切削工具の購入方法(商流)
- 切削工具の再研磨・コーティング
- 切削工具のビジネスモデル
- 切削加工業界の統計データ
- 切削工具の歴史
- バリの発生に困っている切削工具
切削工具の種類と分類

タクミセンパイでは、切削工具の種類を14カテゴリに分類しています。
- フェイスミル
- エンドミル
- ボールエンドミル
- サイドカッター
- Tスロットカッター
- 面取りカッター
- ドリル
- リーマ
- ボーリング
- タップ
- スレッドミル
- 旋削加工用の内径・外径工具
- 旋削加工用の溝入れ・突切り工具
- 旋削加工用のねじ切り工具
また、加工方法によって旋削加工(ターニング)、フライス加工(ミーリング)、穴加工(ドリリング)の3つに分類しています。
各切削工具の概要やさらに細かい分類については、「切削工具の種類・分類と独自ランキング」の記事で紹介しています。
切削工具の使用率
タクミセンパイでは、切削工具の使用率を独自調査しています。
100名の切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に普段利用している切削工具(14カテゴリから選択)をアンケートで回答いただいた結果が下記となります。

| 順位 | 切削工具の種類(カテゴリ) | 使用率 |
| 1位 | ドリル | 90% |
| 2位 | エンドミル | 83% |
| 3位 | タップ | 78% |
| 4位 | リーマ | 75% |
| 5位 | 面取りカッター | 74% |
| 6位 | 旋削加工用の内径・外径工具 | 61% |
| 7位 | フェイスミル | 60% |
| 8位 | 旋削加工用の溝入れ・突切り工具 | 52% |
| 9位 | ボールエンドミル | 49% |
| 10位 | ボーリング | 48% |
| 11位 | Tスロットカッター | 42% |
| 12位 | 旋削加工用のねじ切り工具 | 41% |
| 13位 | サイドカッター | 27% |
| 14位 | スレッドミル | 22% |
最も使用率が高い切削工具は90%で「ドリル」、最も使用率が低い切削工具は22%で「スレッドミル」となりました。
切削工具メーカーのランキング

タクミセンパイでは、切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に協力いただいたアンケートをポイント化して集計し、切削工具メーカーのランキングとして「【2025年版】切削工具メーカー人気ランキングTOP5」を公開しています。
切削工具の情報収集(展示会)

切削工具の情報収集手段の1つとして、国内の代表的な展示会は下記3つです。
- JIMTOF(ジムトフ)
- MECT(メクト)
- インターモールド
それぞれ簡単に概要を説明していきます。
JIMTOF(ジムトフ)

JIMTOF(ジムトフ)は「JAPAN INTERNATIONAL MACHINE TOOL FAIR」の頭文字で、日本国際工作機械見本市とも呼ばれます。
2年に1回、偶数年に東京のビックサイトにて開催される、国内最大の展示会です。
JIMTOF、IMTS(米国のシカゴ国際製造技術展、シカゴショー)、EMO(欧州国際工作機械見本市)を合わせて世界3大工作機械見本市といいます。
また、最近はCIMT(中国国際工作機械見本市)を合わせて世界4大工作機械見本市といわれるようになりました。
切削工具含め工作機械など切削加工業界にとって国内最大の展示会で、海外からの来場者が多いのが特徴です。
JIMTOFについては「【2024年】JIMTOFの基本から最新情報まで徹底解説」「JIMTOFに初めて参加する方は必見!事前準備・回り方ガイド2024」などの記事を公開しています。


MECT(メクト)

MECT(メクト)は「MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN」の頭文字で、メカトロテックジャパンとも呼ばれます。
2年に1回、奇数年に愛知県のポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)にて開催される、国内最大級の展示会です。
国内ではJIMTOFに次いで規模の大きな、自動車産業の中心地である名古屋で開催される展示会です。
MECTについては「【2025年】MECTの基本から最新情報まで徹底解説」「MECTに初めて参加する方は必見!事前準備・回り方ガイド2025」などの記事を公開しています。


インターモールド

インターモールドは隔年で東京と大阪(2018年からは名古屋でも)で開催される金型の展示会です。
JIMTOFやMECTと比較すると開催の規模は小さいですが、金型に特化した専門性の高い展示会です。
インターモールドについては「【2026年】インターモールドの基本から最新情報まで徹底解説」「インターモールドに初めて参加する方は必見!事前準備・回り方ガイド2026」などの記事を公開しています。


切削工具の情報収集(メディア)

切削工具の情報収集手段の1つとして、切削加工業界の情報が中心紹介されているメディアが17媒体存在しています。
17の媒体は、下記3つのカテゴリに分類することができます。
- 業界新聞(7媒体)
- 専門誌(5媒体)
- WEBメディア(5媒体)
「切削加工業界の情報収集・広告出稿に役立つメディア17選」では、各メディアの特徴と、切削加工業界のメディアとしてのオススメ度を紹介しています。
切削工具の購入方法(商流)

切削工具はメーカーから直接購入するのではなく、機械工具販売店もしくはECから基本的には購入します。
切削工具の商流を下記に図示しました。

機械工具販売店から切削工具を購入
最も一般的な切削工具の購入方法が、機械工具販売店経由です。
1つの切削加工ユーザーに、3社程度の機械工具販売店が出入りしているケースが多いと認識しています。
機械工具販売店は、地域に根ざした企業が多く、全国展開している企業は少ないです。
ECサイトで切削工具を購入
ECサイトで切削工具を購入することも一般的になってきました。
切削工具を扱う主なECサイトは下記3つです。
「切削工具が買えるECサイト「ミスミ」を徹底分析」「切削工具が買えるECサイト「モノタロウ」を徹底分析」の記事で詳しく紹介しています。


切削工具の再研磨・コーティング

新品で購入した切削工具は、使用し続けると切れ味が悪くなり、精度がでなくなったり、バリが発生してきます。
使用済みの切削工具は、再研磨することで再利用することが可能です。
また、再研磨とあわせてコーティングを施すことで、切削工具の性能を向上させることができます。
切削工具の再研磨
再研磨企業について、「切削工具の再研磨サービスを提供する53社を分析」にまとめています。
また、再研磨を事業とする企業へのインタビュー記事を下記にて公開しています。
切削工具のコーティング
切削工具が使用される環境は過酷になってきており、高速加工・高能率が求められ、難削材・新素材などの被削材が増加しています。
そのため、切削工具の刃先への負荷は上がり、刃先温度は上昇しており、コーティングの重要性が増しています。
切削工具にコーティングを施すことで、長寿命化・加工速度アップ・コスト削減など生産性を向上させることができます。
切削工具のコーティングについて、再研磨を事業とする企業へのインタビュー記事として「【インタビュー】JFE精密に聞いた切削工具のコーティング技術 」を公開しています。
切削工具のビジネスモデル
切削工具を売るビジネスの理解を深めるにあたり、身近な例として化粧品を例に紹介した「化粧品との共通点から考える切削工具ビジネス」の記事を公開しています。
こちらの記事を読むことで、切削工具のビジネスモデルを深く理解し、営業やマーケティングの参考にすることができます。
また、関連して機械工具販売店について、課題と今後どうすべきかについて「機械工具販売店の未来と生き残り戦略」の記事を公開しています。
切削加工業界の統計データ

切削工具のビジネスについての理解が進んだら、統計データで切削工具ビジネスを定量的に把握してみてはいかがでしょうか。
「【2025年】切削加工業界の今を統計データで徹底分析」の記事では、切削工具の生産高推移と工作機械の受注金額推移と受注用途(内需・外需)をわかりやすくまとめ、市場動向を過去データと比較して把握することができます。
こちらのテーマは、2年に1度最新の記事を公開しています。
切削工具の歴史

切削工具の理解をさらに深めるにあたり、切削工具の歴史を学んでみてはいかがでしょうか。
日本の切削工具メーカーの発展において、下記3つの影響が大きかったと考察しています。
- 軍需(戦争向けの需要)
- 機械工具販売店の協力
- ハイスと超硬合金の誕生
より詳しい情報を知りたい方は、「切削工具の歴史と切削工具メーカーの発展」の記事をご覧ください。
また、「戦前の日本における工作機械・切削工具と切削加工の歴史」の記事では、工作機械とあわせて戦前の切削工具の歴史を紹介しています。
バリの発生に困っている切削工具
株式会社ジーベックテクノロジーと共同で、「最もバリの発生に困っている切削工具について」アンケート調査を実施しています。
88名の切削工具ユーザー(工作機械で切削加工されている方)に14カテゴリの切削工具の中から1つをアンケートで回答いただいた結果が下記となります。

| 順位 | 切削工具の種類(カテゴリ) |
| 1位 | ドリル |
| 2位 | エンドミル |
| 3位 | 旋削加工用のねじ切り工具 |
| 4位 | タップ |
| 5位 | 面取りカッター |
| 6位 | Tスロットカッター |
| 6位 | 旋削加工用の内径・外径工具 |
| 8位 | フェイスミル |
| 9位 | サイドカッター |
| 9位 | リーマ |
| 11位 | 旋削加工用の溝入れ・突切り工具 |
| 11位 | ボーリング |
| 13位 | スレッドミル |
| 13位 | ボールエンドミル |
最もバリの発生に困っている切削工具は「ドリル」、最もバリの発生に困っていない切削工具は「スレッドミル・ボールエンドミル」となりました。
切削工具のバリについて「バリの発生に困っている切削工具ランキング」で詳しく記載しています。
編集長コメント
切削工具について情報をまとめ、紹介させていただきました。
技術書・専門書・業界誌等には書いていない情報を中心に、切削工具のビジネス面を理解できるような独自性の高い情報を紹介しています。
今回紹介した情報に加えて、書籍から学べる情報と、業務を通じて会社・取引先・メーカーから学ぶ情報を合わせ、切削工具の理解を深めて活躍してもらえると嬉しいです。
関連記事
- 切削工具の種類・分類とランキング
- 【2025年版】切削工具メーカー人気ランキングTOP5
- 機械工具販売店の未来と生き残り戦略
- 切削工具の再研磨サービスを提供する53社を分析
- 【2025年】切削加工業界の今を統計データで徹底分析
- 切削工具の歴史と切削工具メーカーの発展
- 戦前の日本における工作機械・切削工具と切削加工の歴史
- バリの発生に困っている切削工具ランキング
執筆者情報

本記事はタクミセンパイの服部が執筆・編集しました。
私は工具メーカーでの営業とマーケティングの経験を活かし、切削工具と切削加工業界に特化した専門サイト「タクミセンパイ」を2020年から運営しています。
私(服部)の実績や経歴については「運営について」に記載しています。
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